NICKELMAN / COFFEEPOT TAPES "TAPE+DL"

¥ 1,500

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TITLE : NICKELMAN / COFFEEPOT TAPES
FORMAT : CASSETE TAPE
PRICE : 1500YEN
NO : DCR-TP-12

【DCR STORE限定】

FREEDOWNLORD CARD付き

LIMITED "50"

"COFFEE"と"POT"をテーマに制作された今作。
荒々しくも温もりのあるレトロな音響が空間に広がる極上のまどろみMUSIC。
ゆっくりとしたテンポで進んで行く夢心地なストーリーを楽しんでみてください。

SIDE A
01.HRINJAZZ
02.SNDYMRNG
03.995
04.182ROAST
05.DRIPSKY pt.2
06.RAIN MOKHA

SIDE B
07.MANDHELING
08.CALIFORNIA ORENGE
09.LAZY
10.SLEEP CAFE
11.mud
12.LALALA

ALL PRODUCED BY NICKELMAN
COLLAGE // 55555 // AME
MASTERING // STUDIO lublab

【Review】

-苦味の中にグラデーションがあるように-

コーヒーを飲みながら音を聞き流すだけではなく、コーヒーの旨味を抽出するかのよう音楽の旨味を味わう。

18世紀から19世紀にかけて音楽界の異端者とも称される作曲家がいた。
エリック・サティだ。
フランスに生まれた彼は革新的な当時タブーであった「生活に溶け込む音楽」という思想を掲げていくつもの素晴らしい音楽を作曲した。

同時代、パリに芸術家が集う音楽喫茶があった。黒猫(シャノワール)という。
そこにはドビュッシーなどの音楽家は勿論、若かりしピカソなど新進気鋭の画家や詩人や文学者などの様々な分野の芸術家が集い、芸術文化の発信拠点として後世に残る様々な芸術の可能性を育てた。
その異端者達の中心にいたのがエリック・サティ、彼である。

ヒップホップとクラシックは背景的にも音楽的にも結びつかないことが多い。しかしNICKELMANのこのテープを聴いていると当時のパリの事柄がいくつもの伏線として思えてならない。

現代における「黒猫(シャノワール)」がもし日本の何処かに存在するのならば、きっとNICKELMANや様々な芸術家達が集い、そして後ろには何食わぬ顔でこのテープが流れているのではないかと想像する。

作り手の手元を離れていく音楽は当事者の意図とは裏腹に素晴らしい輝きを放つ。

「生活に溶け込む音楽」という思想のもとに創られたサティの曲達が時代と共にその意図から手離れして一つの世界をこちらに提示してくれるように、姿はそのままの全く異なる新しい解釈のできるものこそ、二分化してしまいがちの客観と主観の本来の在り方を示唆してくれるものになるだろう。

サティが自分の音楽を「家具の音楽」と称したようにNICKELMANはこのビートテープをコーヒーポットテープスと名付けている。
しかし、サティの音楽が家具の音楽に留まらなかったように又彼の音楽は対象物のための音楽に留まらない。
それは、サティがそうであったように作り手の意図とは反して音楽の解釈ともいえるべきものが聞くものに手渡され、聞く時代、聞く年齢、聞く環境によって様々な表情を見せてくれる。
その自らと共に新たな聞こえ方をするものこそ「飽きのこない味わい」であり「時代と自己のソムリエ」になりうる代物なのではないだろうか。

コーヒーを飲むとき、我々は日常に我儘な穴を開ける時なのかも知れない。

ヨハン・オーカタ(写真家)